前回に引き続き、今回は日能研の偏差値(男子、女子)を基準とし、こういう考え方ならありなのでは?と思う見解と個人的にこの学校はニュートラルに見て、お得と思う偏差値50以上70未満の付属校について記載します。
(前回の前提を再掲)
中学時点で大学まで付属している学校に入ると外部受験も視野に入れてあわよくば外部受験と思ってる多数の人がそのまま内部進学します。
その文化も考慮して、今回の記事としては、こういう考え方ならありなのでは?と思う見解と個人的に各偏差値帯においてこの学校はニュートラルに見て、お得と思う付属校をテーマに記載します。
付属校に関する他の記事を見たい方は以下を参照お願いします。
心得ておくべき事
偏差値50以上の中学の場合、中学入学後に国公立大学、早慶に合格する可能性が十分あるゾーンだと思っています。
ここで付属校を選択するというのはある意味弱腰であると思います。
一方で子供の特性や勉強以外の分野を期待しているなど他考慮したい事柄があるなら付属校の選択はありなのでは??と個人的に思っています。
偏差値50以上でお得と思う付属中学について
日能研の偏差値50以上でお得な学校に関して、私の基準で抽出しました。
基本的には入口の偏差値と出口となる大学入学時の偏差値のGAPが大きいところで且つ、就職の観点や、文系・理系の選べる選択肢の広さ、もしくは専門性の高さを考慮して、総合的に”お得”と判断しています。
日能研の偏差値50以上の場合、仮に付属校ではなかった場合でも多くの方が大学進学するゾーンだと思います。
よって、何を価値基準にするかで判断が分かれると思います。
青山学院大学付属(横浜英和)
2016年に青山学院横浜英和と名称変更し、2018年に完全共学化しています。
特徴としては6年間給食があり、ママの負担は軽いと思います。
2022年に青山学院系列になった一期生が卒業されますが60%以上を青山学院に内部進学させることを目標にしているようです。
但し、先生方も断定して言えないようで一定の基準を満たした場合ということで言葉を濁します。
青山学院大学そのものは、文系・理系ともに学部学科が最低限揃っているので選択肢としては悪くないと思います。
この学校をピックアップした大きな理由は、現時点で日能研の偏差値53で50%以上の確率で青山学院大学に行ける可能性があるというお得感のみであり、共学でもあるので本人次第で楽しめる学校だと思います。
注意点として、先生方は現時点では旧・成美学園女子中学校の方々です。
付属校のノウハウもなければ、難関大学への受験ノウハウもないので先生のレベルが他同レベルの付属校と比べてかなり厳しい。
その証拠に近年の進学率をみてください。はっきり言って、厳しいです。
- 青山学院大学の主な卒業生
- 蓮舫 – 立憲民主党所属(元行政刷新担当大臣・前民進党代表)
- 井阪隆一(セブン&アイ・ホールディングス社長、元セブン-イレブン・ジャパン社長、日本経団連審議員会副議長)
- 倉富純男(西日本鉄道社長)
- 里見治(セガサミーホールディングス創業者・会長兼CEO、セガホールディングス会長CEO、日本アミューズメントマシン工業協会会長、中退)
- 小出伸一(日本ヒューレット・パッカード社長)
- 川邊健太郎(ヤフー社長最高経営責任者、日本IT団体連盟会長)
- 穐田誉輝(クックパッド社長、元カカクコム社長)
- 椎名桔平(俳優)
- 高橋克典(俳優・歌手、中退)
- 桑田佳祐(シンガーソングライター、サザンオールスターズリーダー)
- 加藤シゲアキ(歌手、NEWSメンバー)
- Dragon Ash(ミュージシャン)
- ホラン千秋(女優・タレント)
- 澁谷果歩(セクシー女優、元東京スポーツ記者)
- 水溜りボンド(YouTuber)
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明治大学付属(中野、八王子)
明大中野、明大八王子ともに受験初日は偏差値55未満でありながら、約80%以上が明治大学に内部進学できます。
理系・文系ともに学部学科が割と揃っています。
- 明治大学の主な卒業生
- 村山富市(専門部政治経済科) – 第81代内閣総理大臣、第13代日本社会党委員長、社会民主党名誉党首、総務庁長官
- 渡邉美樹(商学部) – 自由民主党参議院議員、日本経済団体連合会理事、ワタミグループ創設、政府教育再生会議委員
- 利光鶴松 – 小田急グループ創業者、千代田瓦斯(東京ガス)社長、京成電鉄会長、東京メトロ銀座線・京王井の頭線開設、衆議院議員、弁護士(司法試験首席合格)
- 井上篤太郎 – 京王グループ創業者、衆議院議員、貴族院議員
- 佐々木道夫 – キーエンス社長
- 森永太平 – 森永製菓社長、森永乳業創業、全国菓子協会会長、日本広告主協会会長
- 茂木七郎治 – キッコーマン創業家、野田商誘銀行支配人、総武鉄道常務
- 竹山正 – 千葉銀行頭取、全国地方銀行協会副会長
- 野尻佳孝 – テイクアンドギヴ・ニーズ創業、トランクホテル創業、ジャスダック最年少上場、東証1部・2部最短上場
- 菊池寛 – 文藝春秋創業者、大映初代社長
- 瀬戸健 – RIZAPグループ創業者
- 福留功男(文学部) – 日本テレビ、記者を経てアナウンス部に移籍
- 溜池ゴロー – AV監督、SODクリエイト社外取締役
- 山下智久 – 俳優、歌手、元《NEWS》リーダー
- 井上真央 – 女優、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞
- 北川景子 – 女優、ファッションモデル
- 泉里香 – Rayモデル、女優
- エド・はるみ(文演) – 舞台女優、タレント、2008新語・流行語大賞
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学習院大学付属(学習院中等科)
学習院高等科から学習院大学への内部進学を希望する場合、一定基準を満たすと希望する学科にほとんどの方が進学できる。学習院大学への進学希望者は60%程度。
日能研の偏差値53で行けるところが凄いです。
大学について、私の知人が通ってましたが文系は割とゆるいですが、理学部の留年率が50%近くあるので、理系は要注意です。
- 学習院大学の主な卒業生
- 第126代天皇・徳仁
- 秋篠宮文仁親王・文仁親王妃紀子
- 麻生太郎(衆議院議員 福岡8区選出,現副総理兼財務大臣兼金融担当大臣,第92代内閣総理大臣,第23代自由民主党総裁,元自由民主党幹事長,元外務大臣,元総務大臣,元経済企画庁長官)
- 飯田亮(セコム創業者・元社長、日本経済団体連合会常任理事)
- 林尚弘(株式会社A.ver 代表取締役)
- オノ・ヨーコ(音楽家,芸術家,中退)
- 宮崎駿(映画監督,アニメーション作家)
- 角野卓造(俳優)
- 仲本工事(ザ・ドリフターズ,タレント)
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立教大学付属(香蘭)
2020年以降、偏差値爆上がりでもはやお得ではなくなってしまいました。
2016年は日能研の偏差値が48、2019年で52、そして、2020年で偏差値が57まで爆上がり。。。
-
- 立教大学の主な卒業生
- 小野一志(オノデン社長)
- 高井英幸(東宝社長、日本アカデミー賞協会会長)
- 成田純治(博報堂社長、博報堂DYホールディングス会長)
- 二木正人(二木社長・二木ゴルフ社長)
- 峰岸真澄(リクルートホールディングス社長、経済同友会副代表幹事)
- Fayray(歌手、1995年ミス立教)
- 細野晴臣(歌手、元イエロー・マジック・オーケストラ)
- 野際陽子(女優、元NHKアナウンサー、元ミス立教)
- 周防正行(映画監督)
- 東海林のり子(芸能リポーター、元ニッポン放送)
- テレンス・リー(軍事評論家、元傭兵)
- 関口宏(司会者、タレント)
- 徳光和夫(司会者、タレント、元日本テレビアナウンサー)
- みのもんた(司会者、タレント、元文化放送アナウンサー)
- 古舘伊知郎(司会者、ニュースキャスター、タレント、元テレビ朝日アナウンサー)
- 加計孝太郎(学校法人加計学園理事長)
- 安倍昭恵(安倍晋三夫人、大学院修了)
- 立教大学の主な卒業生
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お得ではないと思う付属中学
あえて、お得ではないと思う付属校に触れたいと思います。
これはあくまで私の個人的な見解なので各ご家庭の判断も当然あろうかと思いますので参考までに記載します。
まず、最初にお得ではないという定義について記載したいところですが、以下は除きたいと思います。
- 両親や親族の母校であり、ぜひ、行かせたい。←親心的に判る。
- 子供自身が理由が合って望んでいる。←理由が真っ当ならあり。
- 直感的に行きたい。(直感は否定しない派です。)←不安要素も告げつつ、それでも良いならあり!
また私の判断軸について、入り口となる中学の偏差値(難易度)と比較して出口となる大学の偏差値(難易度)が高い場合に投資対効果が高いと言えると考えています。
よって、上記の判断軸を基準として投資対効果が悪いと思うかどうかで整理していますのでご容赦下さい。
偏差値60以上
- 明大明治
- 青山学院
偏差値55以上
- 中大横浜
- 中大付属
- 法政大学
- 法政大第二
- 学習院女子
- 立教女学院
- 香蘭
- 東洋英和女学院
上記のレベルの中学群だと他同等の偏差値帯の他大学を受験することを前提とする中高一貫校にて国公立大学や早慶含め実績が結構ある進学校が多いように思います。
よって、この付属校を選ぶ理由が私自身分かりません。
それ相応に行く理由があるぜ!という方はぜひ、教えて下さい。(本記事について修正させて頂きます。)
わざわざ付属に入れるのならば、やはり一般受験だと入るのが困難だけれども、中学受験で入ったからこそ進学できたみたいなパターンの方が投資対効果が高いな、と思ってます。
中学受験にて、日能研の偏差値50を越えてくるとMARCH付属にも届いてきます。
一方で安易に付属校に進んだ後に行きたい方向が見えてきた中で一般受験をする必要が出た場合、元々内部進学を前提にしている付属校が多いので大学受験等が相当なビハインドになります。
ここを理解した上で付属校に進学していくことが重要と思います。
私も付属校にいましたが、いくら外部受験をうたっている付属校でも外部受験は非常に大変です。
なぜなら、付属校でない中高一貫校ならば全員が一般受験を前提に勉強していくので環境そのものが一般受験向けに進度も早く、難度も高い授業をします。
(付属校の授業レベルはそういった学校とは全然異なり、易しい。)
内部進学できないという成績に落ち込んだら一般受験ではその付属の大学未満のところに行くしかないリスクが高まる事を十分理解して頑張る必要があるかと思います。
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早慶の付属について
慶應や早稲田の付属校に行った我が家の息子の塾友の話を聞くと、ほとんどが余裕での合格でした。
要はギリギリではなく、かなり確実に合格を得られるレベルで戦っているように感じます。
よって、本当は国公立に行けるレベルの子がほとんどのように思います。
私自身は中高の付属の早稲田や慶應の部下が過去に複数居たのですが評価が完全に別れます。
(相当優秀か、相当ダメか。)よって、付属校に行って、尖り続ける人と怠ける人に分離する印象です。
早慶ははっきり言ってゴロゴロいるけど東大の人はそんなに居ません。
早慶の付属に入れる人は東大クラスの国公立を狙えるくらい頭が良いと思いますので早慶付属にわざわざ行く理由が私には理解出来てないです。
このレベルはどうしてもこのブランド買いというご家庭が突っ込むように感じます。
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メイン塾の補助的な位置付けで総復習/補強の為に
最後に本記事とは直接関係ない宣伝となりますが、現在、中学受験真っ只中の方向けの話です。
日々、塾の勉強をしていく中で不明点があったり、弱い分野というものがあると思います。
先生にも聞けない照れ屋な子供もたくさんいます。
そんな時に自宅で解らない科目・分野別に動画で復習を手軽に出来る手段があります。
それがスタディ・サプリです。
スタディサプリについて我が家は主にメイン塾の補助的な位置付けで特にコロナ禍での自宅学習時によく活用しました。
更に小・中・高のコンテンツが全て見れるのも凄いです!
こちらに何が凄いのかの特集記事も書いてます!ぜひ、ご検討を!
コメント
オススメしない学校とか言ってるけど
その学校目指して頑張ってる子もいるんだからさ
あんまオススメしないとか言わないでくれる?
気分悪くなる。相手の気持ち考えて
なるほど。ちなみに、なぜ、私のオススメしないという学校に行きたいと思うのか、教えて下さいー。
私がオススメしない理由はこの学校群に入学できる能力があるならもっとより良い大学に行けると思うからであり、
中学時点でそれを諦めることがよく判らないからです。
今年の春から、娘が上記の「お得ではないと思う付属中」に通っています。そこはずっと第一志望だったので、我が家の受験体験はハッピーエンドでした。kanaharu様がおっしゃるように、できるだけ上位の大学に行くことをゴールと捉えれば、付属はもったいないというのも一理あると思います。我が家的には学歴フィルター等で差別されることのない一定以上の大学を卒業すれば、やりたい仕事ができるかどうか、そこでどう評価されるかは個人の意識と努力次第、という考え方で、大学受験ではなく、やりたいことを見つけたり、そのために努力することに時間を充てられるのが良いと考えて付属中学にしました。
やりたい事を中高で見つけて頑張るというのは非常に意義がありますね。
目標を決めて頑張れると大学でも希望の学部にも入れるように切磋琢磨すると思うので
そうなると中高大で一気通貫で進めるのは非常にメリットになりますね。