2021年10月からドラマが開始され、来週で最終回を迎えます。漫画との違いやドラマ独特の世界観など面白い部分もあり、残念な部分もありと色々な感想をお持ちの方も多いと思います。
そこで出演しているキャストを軸に振り返りつつ、私自身の感想も述べたいと思います。
よって、今回のテーマは、ドラマ「二月の勝者」となります。
ちなみに息子/娘が2019年、2021年に中学受験を終えていますのでその観点でも記載させて頂きます。
*アイキャッチ画像やその他の画像は日本テレビの画像を引用しています。
漫画に感じて詳細に論じた記事は以下になりますので合わせて参照下さい。
- キャスティングは全体的に見るとFit感がある
- ドラマの総論としては塾講師視点での面白い仕上がりにはなってる
- 最終話を予想する
- 最終話を見た感想
- 時事ニュースの習得/強化に向けて
キャスティングは全体的に見るとFit感がある
キャスティングに関しては一部の出演者にて違和感が生じていますが漫画と異なる設定等にも影響していますのでそこの設定を考慮すれば違和感は除去出来るのかな、と感じます。
1つずつ見ていきます。
メインキャストについて
メインキャストは、主に桜花ゼミナールに関わる先生方を中心に論じます。
黒木蔵人/柳楽優弥
役割
スーパー講師で業界最大手塾「ルトワック」から桜花ゼミナールの校長として迎えられた。役柄上は34歳。
講評
漫画の世界観を忠実に描いており、非常に漫画に寄せた表現をしている。
カメレオン俳優と言える程、かなり上手でキャストとしては非常にベストだったと感じました。
漫画との差分
漫画との差分はほぼない。冷静沈着でシビアな言葉も掛ける。なお、漫画の方がより過激とも感じる部分があると感じました。
佐倉麻衣/井上真央
役割
桜花ゼミナールに来た新任講師で元・中学教員。その時にトラウマを追う。中学の部活ではダンス部を顧問としていたが、本人は弓道を嗜んでいる。役柄上は29歳。
講評
漫画の原作と大きく異なり、元・中学教員という事で落ち着きがある。最初はここに強い違和感があるとともにトラウマ・エピソードも共感がなかなか出来ない作り(自分の推薦にて、わざわざ不利な事をする事が非現実的)になっていた。徐々にドラマが進むにつれ、独自の世界観になっていった。
個人的には若手女優で漫画同様に空手をやるような設定でやって欲しかったなあ、と思うところです。
なお、最終回でこの1年間の塾講師の経験を通じて、過去の教員時代を振り返りつつ、それに決着をつけるべく「教員に戻る」という回収は良い終わり方と感じました。
漫画との差分
大食漢という設定は同一であるものの、原作は空手をやっており、また新卒で講師という部分や体育会系なノリもある為、ドラマと漫画は全く別物として描かれている。
灰谷純/加藤シゲアキ
役割
業界最大手塾「ルトワック」のトップ講師。黒木の元後輩。役柄上は30歳。
講評
漫画の世界観よりもキャラが際立たせている。
ノールックでの黒木への声掛け含めドラマでは相当なストーカーとして描かれているのでやや違和感あり。
漫画との差分
漫画以上にドラマでは粘着質に黒木へ付き纏うのは正直、異常なレベルではあるが、ここも見続けていくと慣れていく。
桂歌子/瀧内公美
役割
桜花ゼミナールの専任講師。Aクラス担当。佐倉の良き相談相手。役柄上は33歳。
講評
恐らく本ドラマにおいて一番のベストマッチングなキャストはこの方だと思います。かなり漫画に忠実に演じられている。
漫画との差分
ほぼなし。漫画そのもの。
橘勇作/池田鉄洋
役割
桜花ゼミナールの専任講師。Ωクラス担当。黒木を良く思っていない。役柄上は44歳。
講評
漫画の世界観よりもドラマの方がひょうきんで柔らかい。
漫画との違いはあるものの独自の世界観でこの役柄としてはありと思えるコミカルな演技を見せる。
漫画との差分
漫画では黒木に敵意剥き出しだが、ドラマではどちらかというと上司/部下の関係をきちんとわきまえている。そう言った意味では個人的にドラマの橘の方が印象が良く、子供好きも綺麗に描かれている。
木村大志/今井隆文
役割
桜花ゼミナールの専任講師。国語・社会担当でお調子者。役柄上は30歳。
講評
漫画では存在感はないが、ドラマではちょっとした味付けのように機能している。
漫画との差分
ドラマにて味付け役として存在しており、漫画では存在感はない。
白柳徳道/岸部一徳
役割
桜花ゼミナール社長。黒木を吉祥寺校の校長に迎え入れる。井の頭ボウルの大森家の親族(お爺ちゃん)。役柄上は65歳。
講評
ドラマだとより存在感があり、登場回数も多い。
漫画との差分
漫画では井の頭ボウルはなく、またその親子関係もないことからドラマ独自の世界観になっているものの、見応えとしては十分。
大森新平/加治将樹
役割
井の頭ボウルを経営するマスター。役柄上は37歳。
講評
ドラマ独自の世界観として描かれており漫画では存在しない。但し、桜花ゼミナールの憩いの場として貴重な存在であり、スターフィッシュとの関連性もある為、ドラマ上、必要な役回りとなっている。
漫画との差分
ドラマ独自で漫画にはないが、ここは良いキャスティング/ストーリーとしての関連性を持たせていると感じる。
大森紗良/住田萌乃
役割
井の頭ボウルのマスターの一人娘で桜花ゼミナール社長の孫娘。役柄上は15歳。
講評
ドラマ独自の世界観として描かれており漫画では存在しない。佐倉先生と弓道を一緒に行、スターフィッシュとの関連性もある為、ドラマ上、必要な役回りとなっている。
漫画との差分
漫画では井の頭ボウルはなく、ドラマ独自の世界観になっているものの、非常に好演している。
関連キャストはどの役者もJustFit。
各回のキャストもかなり好演していました。
三浦一葉(母)/西田尚美(1話)
役割
三浦佑星の母。中学受験を検討している。
講評
漫画に忠実。違和感なし。
漫画との差分
特に違和感なく好演。
三浦信二/水橋研二(1話)
役割
三浦佑星の父。サッカーを幼い頃から一緒にやっている子煩悩で中学受験に否定的。
講評
漫画に忠実でサッカー好き。リビングには自宅用のミニ・サッカーゴールゲートがあって広い。
漫画との差分
漫画同様の展開でかなり原作に近い。
三浦佑星/佐野祐徠(1話)
役割
サッカー少年。今は中学受験に集中。RクラスからAクラス昇格。第一希望は園学院。
講評
漫画に近く描かれている。
漫画との差分
特に差分なし。
加藤匠/山城琉飛(2話)
役割
鉄道好きの少年。Rクラスの落ちこぼれからAクラス昇格。後一歩でΩクラス届かず。第一希望は海堂。
講評
漫画と同様に鉄道好きで描かれている。
漫画との差分
特に差分なし。
前田花恋/田中絆菜(3話)
役割
桜花ゼミナールの女子トップ。業界最大手塾「ルトワック」に転塾を検討するも桜花に踏み止まる。第一希望は桜蔭。
講評
漫画よりも感情を全面に出した迫真の演技で好演。
漫画との差分
感情面で際立つ部分はあるものの、漫画にかなり近い形で演じられている。
前田麗子/高岡早紀(3話)
役割
前田花恋の母。女医であり、冷静で子供の自主性を尊重する理想的な中受母。
講評
漫画ではドライな側面も垣間見れたがドラマでは献身的で良き母親を好演。
漫画との差分
漫画では存在感は今ひとつだったがドラマでは高岡早紀さんが熱演した。非常に良い意味で印象的に残る演技を実施。
武田正人/塚本高史(4話)
役割
武田勇人の父。課金ゲームにハマり、中学受験に対しても否定的。
講評
漫画同様にダメ親父を好演。
漫画との差分
特になし。忠実に漫画の通り、描かれている。
武田香織/星野真里(4話)
役割
武田勇人の母。子供の将来を考えて、中学受験に率先してサポート。課金ゲーにハマる夫に対してキレる。
講評
漫画だとキレ方がもっと激しかったものの、現実的な描写で好演。
漫画との差分
漫画では化粧品店員だったがドラマではチェーン店型の雑貨屋の店員だった。それ以外はほぼ原作通り。
武田勇人/守永伊吹(4話)
役割
Rクラスで家ではカンニングをして宿題をこなす。
講評
漫画では常に家でカンニングを続けるがドラマでは先生にも真実を告げ、やる気を見せ、ハツラツとして好演。
漫画との差分
漫画では自らカンニングをしたことに佐倉先生へ告げるシーンはなく、もっとドロドロしている。ドラマは現実味が薄いとも言えるが綺麗に終わっている。漫画の方がリアルに近い。
島津順/羽村仁成(5,8話)
役割
桜花ゼミナールの男子トップ。第一希望は開成。但し、教育虐待に近い状況で一家離散状態。
講評
漫画よりもやや感情を抑えているもののドラマらしい展開で好演。
漫画との差分
ドラマだとやや大人しい印象だが、特に違和感なし。
島津弘/金子貴俊(5,8話)
役割
島津順の父。とにかく独自路線で家庭内で勉強を強要。
講評
過剰に演出を加えている為、バイオレンス性が高く、若干、キャスティングミスなのではないか、と感じました。なお、狂気的な演技となり、もうちょっとリアリティが欲しいところ。
漫画との差分
漫画では暴力よりも言葉での執拗なプレッシャーシーンも多かったが、ドラマでは暴力的な描写が多く、違和感があった。ここは賛否が分かれるところかもしれません。
島津優子/遠藤久美子(5,8話)
役割
島津順の母。日々、過剰な中学受験での父親のプレッシャーに悩まされ、最終的に息子とともに家出。
講評
漫画よりも父親に怯えるシーンを好演。最後に家出するシーンも非常にリアリティがあり、迫真の演技。
漫画との差分
漫画よりもドラマの方が弱々しい感じで演じられ、非常に好演と言えると思う。
直江樹里/野澤しおり(6話)
役割
算数をパズルのように楽しむ天才。第一希望は二葉女子学院。
講評
漫画にかなり近い形で好演。
漫画との差分
特になし。
柴田まるみ/玉野るな(6話)
役割
AクラスからΩクラスに昇格。二葉女子学院の校風に憧れ、成績も上昇傾向。第一希望は二葉女子学院。
講評
最初はイメージは異なる印象でしたが、最後のシーンでは漫画にかなり近い形で好演。
漫画との差分
特になし。
石田王羅/横山歩(7話)
役割
Rクラスの問題児。本人は特に中学受験をしたいわけではないし、保護者は仕事が忙しい為、遊び代わりに塾を利用。結果的に個別指導塾「ブルーミング」へ移る。
講評
漫画にかなり近い形で好演。
漫画との差分
特になし。
今川里依紗/渡邉心結(9話)
役割
Rクラス。親のエゴで吉祥寺女子の過去問をひたすら解く必要がありカンニングに走る。
講評
ドラマでは没個性で漫画よりも端折って描かれている。
漫画との差分
漫画では意地悪な少女となっているが、ドラマではその描写はない。
上杉海斗/伊藤駿太(9話)
役割
もともと業界最大手塾「ルトワック」にいたが桜花ゼミナールへ転塾。(双子の陸斗はルトワックのサミットクラスにいる。)
AクラスからΩクラスに昇格。第一希望は開成。
講評
漫画よりも良い意味で感情的な形で描かれている。
漫画との差分
特になし。
上杉麻沙子/馬渕英里何(9話)
役割
上杉海斗の母。双子の親でもある。
それぞれの子供の特長を伸ばし、無理させたくない親心はある。
講評
漫画では細かな描写がなかったもののドラマの方が家族間の心理が細かに描かれている。
漫画との差分
ドラマの方が親子関係含めわかりやすいように思います。
ドラマの総論としては塾講師視点での面白い仕上がりにはなってる
キャストの違和感等もあるものの全体的には塾講師の視点での展開は従来になく、見どころもあり、面白かったように思います。視聴率が思った以上に伸びないのは、上記の違和感部分も影響してるようにも思います。
細かい部分でもやや現実と異なる部分、例えば、面談でお子さん1人ずつにきめ細やかな学校併願指導に関してプリントに纏めて教えてくれるケースはほぼないと思います。
よって、若干、演出が過ぎる部分も混ざっていたのはやや残念ですがドラマとしてみる分には割と気にならないかな、と感じました。
親世代にとっては、エンクミや星野真里、塚本高史、金子貴俊など高校生時代から知ってるキャストが保護者となって出演しているところは見所の1つと言えると思いました。
最終話を予想する
2021/12/12時点にて、最終的に志望校がどうなるのか?予想を事前にしていました。Twitter上でもツイートしてたのでそれも含め載せます。
また2021/12/18の最終回の結果も出てますのでそちらも載せます。
合格予想 (2021/12/12) | 繰り上げ合格予想 (2021/12/12) | 結果 (2021/12/18追記) | 備考 (2021/12/18追記) | |
第一希望校へ (チャレンジ校) | 前田花恋(桜蔭) 直江樹里(二葉女子学院) 島津順(開成) 加藤匠(海堂) 三浦佑星(園学院) 山本 佳苗(鈴蘭女子) | 柴田まるみ(二葉女子学院) | 前田花恋(桜蔭) 直江樹里(二葉女子学院) 柴田まるみ(二葉女子学院) 島津順(開成) 加藤匠(海堂) 三浦佑星(園学院) | 山本 佳苗は ドラマ上触れられず。 |
第二希望校へ (相応校) | 上杉海斗(東央) | 上杉海斗(東央) | ||
第三希望校へ (安全校) | 浅井紫 (カトレア女子) 今川理衣沙(泰知) | 浅井紫 (カトレア女子) 今川理衣沙(泰知) |
ドラマ「二月の勝者」来週最終回という事で入試合否予想:
— kanaharu☀️🌈教育×資産形成 (@kanaharu2019) December 11, 2021
◼︎島津順→開成
◼︎前田花恋→桜蔭
◼︎直江樹里→二葉女子学院
◼︎柴田まるみ→二葉女子学院(繰り上げ)
◼︎上杉海斗→東央
◼︎加藤匠→海堂
◼︎三浦佑星→園学院
◼︎山本 佳苗→鈴蘭
◼︎浅井紫 →カトレア女子
◼︎今川理衣沙→泰知
2022年の入試前なのであまり過激な逆転劇やまさかの不合格というのは刺激が強いのでやや熱望校に合格率が高めになってしまいましたが、その予想通りの結果に。。。
漫画だともっと波乱がある気がしますがね。(特に14巻を見てると島津くんが調子を上げているので逆に開成落ちの都立大石山に合格で納まる気がします)
最終話を見た感想
時間の関係もあるので致し方ない部分もありますが、入試の描写が巻き入りまくりでマッハで終わってしまったのでそこは丁寧に描いて欲しかったな、と感じました。
最終話だけ2時間で実施等あればまた違ったように思います。
また本番の入試では友達と一緒に入試に行ったり、親が同伴しないということはないのでそこはドラマとして演者を絞った為の演出だったのだと思いますのでそこは勘違いしない方が良いです。
総論としては、伏線回収含め若干、雑なところがあったものの、ラストシーン含め良かったかと感じました。
もし、もう一つの「二月の勝者」としてまた暫く経って、別の演者でドラマ化されたら、面白いだろうなと思ってます。
それも期待しつつ、漫画の方も楽しみたいと思います!ありがとうございました〜。
時事ニュースの習得/強化に向けて
最後に本記事とは直接関係ない宣伝となりますが、小学校の低学年の方、及び現在、中学受験真っ只中の方向けの話です。
中学受験では国語での読解力や社会において時事問題が出るケースが多々あります。
そういう情報はもちろん塾でも小学校6年生の終盤に重点的に学習ケースが設けられますが、日々の修練が非常に重要になります。
塾に頼らず、日々の生活の中で時事ニュースや中学受験の過去問題をイラスト付きで触れられ、子供向けとして中学受験の基礎教養を身につくことが出来る方法があります。
それが子供用の新聞です。
中学受験を検討されているお子さんだと小学校低学年から読み出すご家庭も多くいらっしゃいます。
幼い頃から時事ニュースに触れることは読解力向上や社会という知識を基礎的に固めていく上で重要です。
子供用の新聞は、読売KoDoMo新聞と朝日小学生新聞の2種類が有名で発刊部数も1位、2位となっています。
読売KoDoMo新聞は、週刊で気楽に暇な時に読めてリーズナブルな月額550円という価格設定です。
週に1回お試しに利用しようという方にはこの読売KoDoMo新聞をお勧めさせて頂きます。
ちなみに我が家の息子/娘も読んでましたし、今も引き続き購読しています。
既に本などが好きで書籍を読むことそのものに慣れている子供の場合は、毎日新しい内容を学べる日刊の朝日小学生新聞をお勧めします。
どちらもオススメの子供向け新聞で中学受験生の多くの方が購読していますのでぜひ、ご検討を!!
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