昨今、本ブログの更新を怠り、Twitterのスペース等、参加していましたw
中学受験を取り巻く保護者の方々の悩みや幼児教育等を直接声で聞く事が出来、面白くブログも良いですがスペースで生の声を聞くことは非常に有意義かもしれません。
さて、本題ですが、今回から新シリーズです。
中学受験で定番となる疑問をテーマにしていきます。
今回は、”下位校でも私立中学へ行く意味あるの?”をテーマに記載したいと思います。
下位校でも私立中学に行く意味は”環境”を買うという事
私立中学だとやもすれば、難関校等に行かないと意味がないと思う方も大勢いると思います。
でも下位校に通ってる方も大勢います。
実際には名門校・難関校よりも下位校に通ってる方の方が多いかもしれません。
ではなぜ?下位校でも通う人が多いのでしょうか?
理由は以下にあると思います。
- 公立中学よりも風紀が乱れておらず、私立独自のプログラム等、きちんとした教育環境がある。
- 中学受験をくぐり抜けた友達とともに切磋琢磨出来る勉強環境がある。
- 公立中学から高校受験するよりも進学実績の良い学校・大学に入れる可能性がある。
ではそれぞれ詳細を見てきましょう。
私立独自プログラム等があり、きちんとした教育環境がある。
私立中学は、公立中学と違って、生徒が集まらない限り、私学としての経営が行き詰まり、極論、廃校になる事もあり得ます。
それを阻止すべく、また進学校として、上昇すべく私立中学・高校はより環境を良くしたり、独自の教育プログラムを提唱したりとPRポイントを作るべく企業努力しています。
仮に偏差値上、なかなか望む高いレベルの学校に入れなくても下位校でもきちんと指導を丁寧に実施してくれる私立中学は存在します。
また下位校ですとなかなか大学まで行けるか不安だ、というご家庭の場合、どの偏差値帯にも相応の付属校も存在しています。
家庭の考え方次第ですが、私立中学の選択肢は広いので通わせても良いな、と思える学校はあるはずです。
近視眼的に高みのみを目指すという感覚にとらわれずに広く学校探索することが重要だと感じます。
[関連記事]
付属校を真剣に考える 〜偏差値50未満編〜
付属校を真剣に考える 〜偏差値50以上編〜
中高一貫校を真剣に考える 〜偏差値50未満編〜
中高一貫校を真剣に考える 〜偏差値60未満編〜
中高一貫校を真剣に考える 〜偏差値75未満編〜
ともに切磋琢磨出来る良質な友達と過ごす事ができる
ここは2点、公立中学との違いがあるように思います。
いざこざが起こるリスクが低い
私立中学に入学してくる子供はそれなりに裕福です。
なぜなら、私立の学校に中学時点から”お金を払える”という敷居を一段飛び越えているご家庭の集まりだからです。
裕福な家庭の子供は、心に余裕が生まれ、いざこざをそれほど起こしません。
お金がなかったり、それによって家庭不和だとそれが要因で外ではけ口を見つけ、いじめや事件に発展するのが世の中の通例です。
そういった意味では友達も公立中学に比べると変な家庭に出会うリスクは1段下がります。
近しい価値観を持った友達に出会える
中学受験を共に頑張って乗り越えたという共通体験があり、また同じ学校に入学したという事でその学校の教育・風土に共感して志望校として受験したわけですから価値観も近いケースが多い傾向です。
公立中学だと馬鹿にされるような事も私立中学では認め合う風習もあったりします。
ここは私立中学の教育・指導が公立のそれと一線を画しているのと、子供自身も頑張った経験を活かしてさらに友達と相乗効果で成長出来る部分があるように感じます。
[関連記事]
付属校を真剣に考える 〜充実編〜
付属校を真剣に考える 〜悲劇のシナリオ編〜
中高一貫校を真剣に考える 〜人気編〜
中高一貫校を真剣に考える 〜準付属という選択編〜
中高一貫校を真剣に考える 〜入学後のリアル編〜
公立中学から高校受験するよりも進学実績の良い学校・大学に入れる可能性がある。
ここは私立中学・高校と地元の公立高校とを比較すると目安が見えてきます。
以下は『みんなの高校受験』のホームページで高校時点で同じ偏差値58の学校で参考までに比較例として記載します。
No | 区分 | (私立)鶴見大学附属中学・高校 | (公立)神奈川県立鶴見高校 |
1 | 高校受験時の偏差値 (「みんなの高校受験」の基準) |
58 | 58 |
2 | 中学受験時の偏差値 (日能研の基準) |
36 | ー |
3 | 区分 | 共学 | 共学 |
4 | ポジショニング |
神奈川県内私立30位/ 136件中 |
神奈川県内公立42位/ 201件中 |
5 | 人数 | 男女計 約200名強 | 男女計 約300名強 |
6 | 国公立(人数/比率) | 4 | 7 |
2.0% | 2.3% | ||
7 | 早慶上理ICU(人数/比率) | 11 | 18 |
5.5% | 6.0% | ||
8 | MARCH(人数/比率) | 36 | 60 |
18.0% | 20.0% | ||
9 | 日東駒専(人数/比率) | 61 | 69 |
30.5% | 23.0% | ||
10 | 6-7の合計人数、および比率 | 112 | 154 |
56.0% | 51.3% |
この学校は2つとも同じエリアで、私立と公立で高校の偏差値が同じだったのでピックアップさせて頂きました。
人数は私立学校の方が少なく、日東駒専以上の大学群に入る場合、私立の方が確率としては高い状況です。
更に中学から入ると日能研の偏差値で36の下位校に位置した私立学校は高校からだと58という事でそれと相応の公立高校は中堅もしくは上位校ということになります。(上記の私立中学は高校募集もしていますが、偏差値が飛躍的に上がるので中学から入る方が断然、お得であると言えます)
私立中高一貫校のより上位校ともなれば、公立高校よりもより一層実績が高まるのは想像に難しくないでしょう。
ぜひ、私立か公立か悩む場合、皆様の方でも気になる私立学校と地元の公立高校との比較をしてみると良いかと感じます。
ちなみにここからはいくつか皆様へ問い掛けをさせて頂きます。
中学受験は小学校低学年から意識して進めると非常に長く険しい戦いです。
その中で振り返って気をつけるべきことを記載させて頂きます。
本当に行かせたい学校は子供の望む学校ではなく親が望む学校?
私立中学は難関と呼ばれる学校から中堅校そして、下位校含め非常に首都圏含め多く存在します。
極端な話、選ぶ事さえしなければ、どこかの私立中学には入ることは可能かと思います。
一方で親心としては出来る限り、条件の良いところ、偏差値の高いところ、子供の特徴に合うところ・・・と色々考えるかもしれません。
でも、親から見て子供は実際どう見えていますか?どう思っていると思いますか?
幼いから分かっていない?
子供は行きたいと思う学校が決まっていない?
どこでも良いと言っている?
どれも本当かもしれませんが、小学校の6年になるまでには自我が固まってくるので、もし、それを小6の時点でも言っているなら、勉強しろと言われ続け、疲れているのかもしれません。。
子供にとって学校の雰囲気や制服、食堂や聞いた事がある学校など気を惹く着眼点はあるはず。
でもそれを口にしないなら、それを口にさせない環境・空間が家庭に広がっていることを意味しているかもしれません。
子供から行きたいという学校は色々見せたり、オンライン動画等でも触れる事が出来ますので意志がないということはないと思います。
まず、この議論の前提になるのは、親が子に対して良い学校だから、ここを目指しましょう、という事も一理あるものの子供の意見を自然に聞く事も心掛ける事が大切だと思ってます。
公立中学という選択肢を選ぶ覚悟はあるのか?
公立中学は良くも悪くも社会の縮図と思ってます。
内申点の取り方も社会に出て上司とうまくやる方法にも似ている。
無駄ではないが、中学時代にそれをやる意味があるか?というと疑問もあるとは思います。
環境はその地域の治安等にも寄って劣悪であったり、違いもあります。
中学からは悪質ないじめや、恐喝、理不尽な事件も多い為、通学圏の公立中学がどこまでの環境になっているか確認の上、やむを得ないと思えれば、公立中学も選択肢として許容出来ると思います。
地元の公立中学は非常に荒れていて我が子をそこへ入学させたくない、という場合は、どこかに必ず合格させる、というのが最終防衛ライン、私立中学の入学意義に繋がる話になるかと思います。
[関連記事]
中学受験を通じて気づくこと 〜小6で受験する意義編〜
中学受験を通じて気づくこと 〜全落ち編〜
煌びやかに見える遥か上に存在する名門校を目指したいか?
私立中学を目指そうと小学校の低学年から思っているご家庭はより高みを目指すという観点で名門校に意識が集まる傾向が強いと思います。
それ自体は問題ないのですが、小学校低学年だとまだその子のポテンシャルはきちんとは判らない為、出来る限りの準備をしつつ、また子供本人に重たい負担にならない程度に学習の習慣づけをさせることが肝要です。
小学校4年以降が本当の勝負になっていき、見定めの精緻性が増してくる印象です。
その中で目指す学校は置きながらも高い偏差値帯の学校のみならず、幅広くチェックを掛ける事の方が大事です。
成績がどんどん上がっていく子供、横ばいで進む子供、どんどん下降していく子供など様々であり、名門校のみにフォーカスし、何が何でもそこへというと親子共々、疲弊していきます。
余裕を持った心意気で中学受験は進めていくことが一番良いと思います。
そもそもハイプレッシャーの中で良い成績など取れませんので。
子供にはその特性や能力、興味などの影響で親が期待する以上に学力が伸びないケースも多々あると思います。
ぜひ、子供に見合う学校を選んで笑顔で入学を迎えられるように幅広い選択肢、学校選びをしていきましょう。
時事ニュースの習得/強化に向けて
最後に本記事とは直接関係ない宣伝となりますが、小学校の低学年の方、及び現在、中学受験真っ只中の方向けの話です。
中学受験では国語での読解力や社会において時事問題が出るケースが多々あります。
そういう情報はもちろん塾でも小学校6年生の終盤に重点的に学習ケースが設けられますが、日々の修練が非常に重要になります。
塾に頼らず、日々の生活の中で時事ニュースや中学受験の過去問題をイラスト付きで触れられ、子供向けとして中学受験の基礎教養を身につくことが出来る方法があります。
それが子供用の新聞です。
中学受験を検討されているお子さんだと小学校低学年から読み出すご家庭も多くいらっしゃいます。
幼い頃から時事ニュースに触れることは読解力向上や社会という知識を基礎的に固めていく上で重要です。
子供用の新聞は、読売KoDoMo新聞と朝日小学生新聞の2種類が有名で発刊部数も1位、2位となっています。
読売KoDoMo新聞は、週刊で気楽に暇な時に読めてリーズナブルな月額550円という価格設定です。
週に1回お試しに利用しようという方にはこの読売KoDoMo新聞をお勧めさせて頂きます。
ちなみに我が家の息子/娘も読んでましたし、今も引き続き購読しています。
既に本などが好きで書籍を読むことそのものに慣れている子供の場合は、毎日新しい内容を学べる日刊の朝日小学生新聞をお勧めします。
どちらもオススメの子供向け新聞で中学受験生の多くの方が購読していますのでぜひ、ご検討を!!
コメント