付属校を真剣に考える 〜悲劇のシナリオ編〜

付属校

前回の記事では、付属校を充実に過ごすための方法に関して記載しましたが、付属校に行って結果、大学に行けない人もいます

それを悲劇のシナリオというかどうかは別にして、今回は付属校に入学しておきながら、大学に内部進学出来ないという実際に起こり得るワーストケースとしての事例をもとに、そうなってしまう仕組みとそうならないためにどうすれば良いのかをテーマに記載します。

私の周りにも結構居ましたが、普通の中高一貫校と違って付属校で付属大学に進学出来ない場合、かなり袋小路になりやすいので注意が必要です。

付属校で内部進学出来ないことってあるのか。

慶応や早稲田であれば99%近くが付属大学に内部進学出来るようですが、多くの付属校は低ければ30%良くて80%程の内部進学となります。

つまり、必ず、内部進学出来ない人がいます

大学側からすれば、一定以上の学力を保有する学生を確保したいことから一定の学力に満たないと判断される生徒を受け入れることが出来ません

さらに付属校を複数保有する大学であれば、その付属校の中でも競争が生まれ、優秀では無い生徒は内部進学をさせないような構造になっています。

では優秀ではない生徒はどんな生徒なのでしょうか?

これを理解するには特に付属中学から入学する生徒の特性と付属大学へ内部進学出来ないパターンの仕組みを知る必要があります。

 

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付属中学の闇について

付属校に入りたい生徒及びそのご家庭はとにかく、もう大学は付属大学に行ければ良いや!っと割り切っている人が多いと思います。

特に中学から付属校の生徒については顕著だと思います。

そのため、中学入学と同時にあんまり勉強しない人々が付属でない中高一貫校よりも多いですし、学校もそこまでガツガツと勉強をさせません

中学受験が終わっても、継続して勉強する子の特長は根が真面目な子供です

よって、やんちゃでスポーツ好きだったり、悪ふざけが好きな子でも根が真面目な子は勉強をきちんとしています

逆に根暗であっても、普通の子でも勉強はもう嫌だという子は勉強をしなくなります。

また、良くも悪くもやはり付属校の温和な雰囲気も合間ってなんとなく皆、付属大学にそのまま行ける感覚に捉えてしまいがちで、まだ頑張らなくても付属の大学には行けるはず、と楽観で考えます

私の経験上、付属中学は200名前後が1学年でいると思いますが、二桁、つまり1〜99位にはいないとかなり危険です。

なぜならば、中学で頑張っておかないと大概の付属校は高校入学枠も設けており、高校で中学からの内部生と高校からの外部性の2種類の生徒が混在し始めます

その時に初めて、勉強していなかった内部生が外部生の勉強の出来が良いことに気づくのです

そもそも高校受験では私立高校は少ないですので公立高校を目指して頑張っている子供が多いです。

その公立高校の滑り止めとして高校でも生徒募集している付属校を受ける場合があります。

だいたいどの付属校も付属中学の+10ぐらい高校入学者の偏差値の方が高いです。

中学組と高校組が混在すると、ざっくりいうと中学の1〜50位くらいが上位そのままで50位以下〜真ん中ちょい下までがほぼ高校組ないし、先ほどの中学の51位〜99位がまばらかに散らばって、その他の中学組が真ん中よりも下位にごっそりスライドするイメージになります。

ここで注目すべきは、その他の中学組と呼ばれる群衆です。

その他の中学組は、中学受験後、そもそも勉強をあまりしなくなり、努力する癖がなくなります

なぜならば、付属校に入ったから勉強しなくても付属の大学には行けるのだろうと安易に考えてしまうためです。

その状態で中学3年間過ごし、高校入学組が来て、皆、頭良いなあ、と新たな刺激も受けつつ、またそのまま過ごします。

危機管理能力も鈍感になっていくのでまだ「大丈夫だろ」と考えます。

本当にヤバイと気づくのは、内申もほぼ固まってきた高校3年になります。

既に努力する癖/受験勉強をする癖が失われていて、且つ、学力も高くないので、内部進学の一本足打法でそこにすがる以外はもう大学進学の手がほぼ無くなります

 

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某難関付属校で聞いた情報

昨今、縁があって私自身が某難関付属校の学校説明会に行ってきております。

そこの学校は日能研の偏差値で55以上です。
過去の記事で私が「お得ではない」と定義した偏差値55以上の学校の一角です。

設備等々は素晴らしく、ザクッというと広尾学園の若干、広くてグランド最高版の付属校といったところです。

学校の説明会の中で、中学3年間を過ごした現・高1の男女がいくつかのテーマを議題で学校を評論するという会があり、全般的に楽しくてイベント多くて良い学校です!ということを言ってました。

実際、共学で楽しそうな感じなので事実ではあるのでしょう。

そのあとに校内を自由に見学できたので徘徊しつつ、食堂で私と同い年ぐらいであんまりやる気なさそうなおじさん教員が居たので折角なのであえて中学ではなく、高校での話をヒアリングをしてみました

(;๏д๏)←パパ(自分)
「ここって中学だけでなく高校でも入学出来ますよね、学年は何人くらいいるのですか?」

(;゜▽゜)←某付属の教員
学年によって、かなり違うんですよねー。」

(;๏д๏)←パパ(自分)
「では、最大で何人くらいで通常何人くらいなんですか?」

(;゜▽゜)←某付属の教員
「最大で500名弱で、通常400名弱ですね。」

(;๏д๏)←パパ(自分)
「では、中学よりも高校からの方が人数多いんですね。

(;゜▽゜)←某付属の教員
うちはなんだかんだ2番手、3番手の学校なので、他の学校での入学可否の影響が大きいんです。慶応に受かればそちらに皆んな、行きますから。

(;๏д๏)←パパ(自分)
心の声:(コイツ、結構、ぶっちゃけるなあ、少なくとも3番手の学校ではないと思うが。)

(;゜▽゜)←某付属の教員
「ただ、学校の建物としての人数制約があるので、多く取り過ぎると収容の問題もあり、翌年、調整しないといけないので・・・」

(;๏д๏)←パパ(自分)
心の声:(さらに、ぶっちゃけるなあ。なるほどね。この話は付属に限らず、どこの学校もそうなんでしょうね。

(;๏д๏)←パパ(自分)
「ちなみに高校で予備校に通ってる子ってどのくらい居るのですか?50%以上ですか?50%以下ですか?」

(;゜▽゜)←某付属の教員
「アンケートを取っていないので分かりませんが、5割も行っていないと思います。学校としては行くなとも行けとも言っていません。

(;๏д๏)←パパ(自分)
「なるほど。有難うございます。」
心の声:(そうだよね・・・)

その学校の付属大学への進学は約7割なのですが、進学という断面だけ切り取って考えると、聞いた感じの印象は付属校って昔から変わんないなー、ですね。

中学から居る人より高校入学組の方が人数も多いし、偏差値も高いので、中学組は進学面ではかなりキツイ印象を受けました。

中学の学校説明会では一切そういう話は出ませんでしたが。

 

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内部進学できない人はどうなるのか。

内部進学が出来ない状況に陥るとご家庭でお金があれば、予備校に通って、一浪ないし二浪の末、どこかの大学に行きますが、私の知る限り、フリーターか専門学校に通うパターンが多いです。

もう、とにかく、勉強したくないようですよね、そういう人は。

”三四郎”というお笑いコンビ芸人の小宮浩信は、まさに成城大学の付属校である成城学園に通ってましたがそのままフリーターを一時期やって芸人になっています。

どうしても付属校に行きたいというご家庭では、以下を肝に命じてお子さんへ付属校入学に甘んじることなく、より高い目標を持って学校の勉強は最低限として真面目に取り組むよう日頃より指導しましょう。

整理すると、

  • 付属中学に入っても学年全体で二桁順位は死守しましょう。
  • 高校時点で学年で真ん中より下の順位ならば、赤に近い黄色信号ですので、危機感を持って勉強に取り組みましょう

今回、改めて付属校の整理をしましたが個人的に一番引っかかっているのは勉強面でゆでカエルのようになって、途中でリカバリーが効かない状態に陥った時に手を打つのが非常に難しいというのが厄介と感じています。

実際、そういうヤツいましたからね。

本人のマインドチェンジや勉強に向き合う姿勢全てを見直ししつつ、勉強を率先してやっていく意識や力がないと一度、内部進学の路線から外れると大学進学がほぼ絶望的になります。

但し、このマインドチェンジが出来ず、腐るヤツがほとんどだと思います。

これが一番の付属校の闇かもしれません

高校からの外部組の特長

付属校の高校入学組について、私もそうだったのですが、公立中学に進んでいたら基本的に公立高校を目指します。

それでダメだった場合に私立中学に行くパターンの方が多いと思います。
公立中学で過ごしたなら公立高校に通って、必要に応じて予備校に通った方が投資対効果も高いですし。)

公立中学から来る生徒は賢い子が来るというか、そもそもより上位の学校に本来通える子達が来ます。

付属大学の内部進学の座席を奪い合うという観点では難敵です。

よって、確実に付属校から付属大学に行きたい場合は、高校から生徒を募集しない付属校に入学することをお勧めします

 

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