昨今、日本政府にて喧々諤々いろいろと議論が交わされており、自粛/休校の解除などいつになるのか?世間を騒がせています。
今回は、様々な議論がなされていますが、その情報を踏まえ、選択肢は限られていますので2021年の中学受験や学校の動きを予測し、どのような世界観になるのか?をテーマにしたいと思います。
コロナ影響による休校に関する他の記事を見たい方は以下を参照お願いします。
分散登校やオンライン授業などコロナ禍での議論が活発
昨今、以下の通り、文科省にて都道府県教育委員会などに分散登校の通知を行いました。
意地でも登校させてリアル授業を推進させたいから分散登校を強烈に推進してるようにも見えます。
そこで、Twitterを活用し、以下のアンケート調査を行いました。
文科省にて各教育委員会等へ分散登校の通知が出されています。早ければ6/1より自粛解除後、分散登校が実施される可能性があります。小・中・高のお子さんがいるご家庭の方へご自身として一番近いと思う回答を以下の中から選択お願いします。(本アンケートに賛同の方はリツイートお願いします)
— kanaharu@中学受験ブロガー (@kanaharu2019) May 8, 2020
いろんな意見がありますが、約半数の方が「登校したくない。オンライン授業を希望」という結果になっています。
学校でクラスター起こっても安倍内閣は別に責任取らないとは思いますのでそれに対する拒否反応や論理的に考えて一番リスクの少ない学習方法という観点でも選択された方が多かったのかもしれません。
なお、以下の記事の通り、この教育格差を埋めるために9月入学制に関しても検討が進んでいます。
一方で、以下のように抵抗勢力もいます。
議論が纏まりそうにない中、以下の通り、数年掛けて遅れを取り戻すという話も浮上し、文科省が各種通知を送ったようです。
またまた日本政府のリーダーシップの凄さに驚愕することばかりと言ったところです。
ここまでの情報を元に2021年のシナリオを予測したいと思います。
2021年のシナリオ予測
各種の情報を元に私の中で大きく2つの以下の選択シナリオしかないのではないか、と考えています。
- 案1)強行突破案
- 現行の制度を一切変えずに、現行の授業スタイルをベースとして後は出来る限りの努力で進めていく強行的な突破型の案。
- 案2)9月入学案
- 9月入学制を適用し、9月からリセットして押し進める案。
では、細かい部分でのリスクや中学受験等における見解を以下にそれぞれ示して行きたいと思います。
案1)強行突破案について
これが一番濃厚な案だと思います。
日本政府が方針を伝えて、現場で後は考えろ!と丸投げ出来る素敵なプランになっています。
ここでメリット/デメリットを整理して行きたいと思います。
*ちなみに以下は公立小学校/公立中学校をベースに記載しています。
*私立学校はオンライン授業など先進的な施策を講じるはずですのでそこは取り除いて記載します。
*予めご了承お願いします。
■メリット
- 既存の制度の変更が極小で済む。
■デメリット
- リアルな対面授業をベースにしている点と小6と中3は履修を修了させることを断行する案なので、この学年でのコロナウィルスのクラスターが発生するリスクを除去する事は出来ない。(学校でのクラスター感染のリスクが高まる。)
- 各行事は全て中止。
- 小6、中3を除く全学年で2020年度の教育課程を翌年以降に繰越する事になる事から問題の先送りによる別の問題が発生する可能性がある。(この遅れを最終的に取り戻せるのか、不明瞭)
- withコロナを念頭に現場で準備を重ねていく必要があるため、特に受験が例年とは全く異なる特別体制で実施することが不可避になる。
ここでデメリットの部分についてそれぞれ深掘ってみたいと思います。
学校でのクラスター感染でのリスクについて
小6ないし、中3に絞って、登校再開を行った際、距離を空ける、除菌するなど色々と対策を講じる中で授業においてはクラスを更に細分化しないとクラスター感染の防止が難しい可能性があるため、他学年の先生が参加の上、授業を実施するということが考えられます。
現場の先生の負担が増える事は間違いないでしょう。
(その助っ人の先生も自分の学年/クラスの対応に上記がアドオンされる可能性があると考えます。)
一定の距離を保ちながら授業を行えば、物理的な感染を極小化出来るので有り得る施策かと考えます。
遅れを取り戻すべく夏休みや冬休み、春休みの返上で授業を実施する可能性は十分あるため、受験生にとっては塾などの並行利用が難しくなるリスクも孕んでいます。
各行事の中止について
コロナ感染の防止のため、遠足や運動会など全ての行事は中止にせざる終えません。
それにより、各学年での思い出というものが作れなくなります。
これはコロナ影響なので仕方ないといえば仕方ないですが、2020年1末の中国人の規制やダイヤモンドプリンセス号の杜撰な下船をさせた日本政府による人災とも言える影響、罪は大きいと思います。
問題の先送りについて
教育課程を複数年かけてカバーしていく事柄について、各学年でそれぞれカバーしていくにしてもある程度、指針を国で定めて全国統一的な進度で実施しないと転校の際も問題になります。
ここは中学受験や高校受験など先読みして進めていく他手当てする手法がありません。
受験について
中学受験、高校受験、大学受験全てに当てはまりますが、採り立てて中学受験について以下に記載したいと思います。
まず、コロナ感染に関して、ワクチン開発が進められない限り、結局のところ、2020年冬から2021年3月に掛けて、再度、リスクの高い時期になります。
一方でその頃までにwithコロナとしての共存スタイルが確立されている可能性はあると思います。
なお、ソーシャルディスタンスの問題は残るので、以下のような入試形式が発生する可能性が高いと考えます。
- AMの試験のみだった学校が、AM/PMで人数を振り分けて、入試を実施。
- 合格者の集計も丸つけ場も三密を避ける必要があるので合否の結果が出るのに時間が掛かるため、合格発表が翌日ではなく、翌々日になる。
- 例年だと算数選抜や午後入試が盛んだが、どの学校も1日掛けて入試実施に伴い、受験出来る学校数が例年よりぐーっと少なくなる。
(より緻密な受験戦略で挑まないと全落ちリスクが高まる) - 1月入試に関して、通学可能なエリア限定という受験条件がつく可能性がある。(お試し入試が実質、不可能となる。)
どれもwithコロナ時代に現状の打開できるコテコテの方法を考慮すると上記のような方法しか取れないと思います。
入試に関しては恐らく2020年の秋までに各私立学校で指針を出す可能性が高いと思いますのでチェックしながら進めた方が良いと考えます。(帰国子女入試などが冬に控えているため、合わせて周知されるものと予測します。)
今までの中学受験の教訓を適用するのが難しいという意味で”コロナ世代”は本当に大変です。(我が家もそうなのですが。)
案2)9月入学案
こちらはまだ可能性としてはないこともない案だと思いますが色々と問題は多いです。
巷で叫ばれている話は省略します。
■メリット
- 2021年の8月までに教育課程を修了出来るように進めることが出来る。
■デメリット
- 様々な法律や関連する事柄もそれに合わせてチェックし、全ての整合を取る必要がある。
- 受験を考慮すると入学2ヶ月前の7月初旬に入試を実施する必要があるが、学校側は中学・高校の期末試験を実施しており、入試をずらす必要がある。
- 前倒した場合、文化祭や体育祭にぶつかる学校が発生する。
- 後ろ倒しした場合、部活の合宿や大会にかぶる可能性がある。また、2021年に限っていうと東京五輪を開催する可能性があり、入試そのものが実施できるか不透明。
とにかく調整ごとが非常に多いため、今の機能不全となっている日本政府では整理しきれない内容のため、実質、不可能ではないか、と感じます。
なお、予測でいうと世論の後押しもあるので3%程度の可能性はまだ残っているのかな、と思います。
全ての整合を取るについて
就職や海外留学、その他いろんな書類関連含め新たに書き起こし、取り決めし直しをする必要があります。
特に国が絡むような事柄は全くデジタルが進んでいないので色々と刷り直し等含め膨大な作業量が予測されます。
試験をずらす必要があるについて
前倒すと各種イベントにぶつかり、後ろ倒しすると夏休みの合宿や大会などにぶつかるため、そこの整理をしなければならない。
マスク2枚もきちんと配布出来ない日本政府が上記の全てをきちんと整理できるとは到底思えない。
どんな苦難も先読み/予測しながら最適解を模索する事がベスト
どちらの道を選んでも色々と新しい入試が執り行われることは間違いないと思いますが、それを見越してどうすべきか、予測しつつ腹決めをすることが大事だと思います。
一つ言えることはどの学年も状況は同じです。
この1年は空白の1年に近いような状況となります。
中学受験を念頭において動いている場合、色々な想定を置きながら、進めていくことがベストかと思います。
ちなみに過去に以下の記事の通り、CBT(Computer Based Testing)を取り上げましたが、今今、中学受験においては現実解になるかは怪しいと思い、現時点ではほぼほぼ難しいのではないか、と予測します。
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時事ニュースの習得/強化に向けて
最後に本記事とは直接関係ない宣伝となりますが、小学校の低学年の方、及び現在、中学受験真っ只中の方向けの話です。
中学受験では国語での読解力や社会において時事問題が出るケースが多々あります。
そういう情報はもちろん塾でも小学校6年生の終盤に重点的に学習ケースが設けられますが、日々の修練が非常に重要になります。
塾に頼らず、日々の生活の中で時事ニュースや中学受験の過去問題をイラスト付きで触れられ、子供向けとして中学受験の基礎教養を身につくことが出来る方法があります。
それが子供用の新聞です。
中学受験を検討されているお子さんだと小学校低学年から読み出すご家庭も多くいらっしゃいます。
幼い頃から時事ニュースに触れることは読解力向上や社会という知識を基礎的に固めていく上で重要です。
子供用の新聞は、読売KoDoMo新聞と朝日小学生新聞の2種類が有名で発刊部数も1位、2位となっています。
読売KoDoMo新聞は、週刊で気楽に暇な時に読めてリーズナブルな月額550円という価格設定です。
週に1回お試しに利用しようという方にはこの読売KoDoMo新聞をお勧めさせて頂きます。
ちなみに我が家の息子/娘も読んでましたし、今も引き続き購読しています。
既に本などが好きで書籍を読むことそのものに慣れている子供の場合は、毎日新しい内容を学べる日刊の朝日小学生新聞をお勧めします。
どちらもオススメの子供向け新聞で中学受験生の多くの方が購読していますのでぜひ、ご検討を!!
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