以下の通り、低学年のご家庭に関してフォーカスを当てていきます。
中学受験を検討している小学校低学年のご家庭にスポットを当てたいと思います。
我が家では現・中1の息子世代と、現・小5で新小6となる娘世代の方々の小学校の友達や、中1の息子の友達の様子を聞いていて、なんとなく小学校低学年の時から過ごし方にもちょっとずつ差があるように感じていました。
そこでいくつかの切り口に分けて、進めて行きたいと思います。
ちなみに低学年の推奨ToDoリスト・シリーズの記事の読者対象は幼稚園の年中〜小学校3年くらいと想定し、記載しています。既に小4〜6のお子さんがいる方は参考までに振り返って見て頂くと良いかもしれません。
今回は、低学年の中でも中学受験を既に視野に入れているご家庭向けの”中学受験のデータ分析から見えるやるべき事”をテーマに記載したます。
低学年の推奨ToDoリストに関する他の記事を見たい方は以下を参照お願いします。
昨今の中学受験事情として難化傾向という事は理解をしておこう!
中学受験を意識して低学年のうちから勉強等の準備をされることは有意義ではあります。
それを実施する上で勉強を楽しんで実施する、机に向かう癖を付ける、ということが最初のステップとしては大事と思います。
現状、総じて中学受験の受験人口が増え、難化傾向にあります。
これは関連記事に記載の通り、昨今の動きです。
とはいえ、コロナウィルス感染の影響により、日本経済は大きく傾き、来年以降から経済面を理由にその影響を受ける形で中学受験を離脱するご家庭も増えると推察します。
以下のグラフは、首都圏内の中学受験者総数と総募集定員数、そして、卒業生全体からの中学受験率を表しています。
これを見ると経済不況、すなわち1990年のバブル崩壊や2008年のリーマンショック以降、中学受験者総数が右肩下がりとなっていることが分かります。
ちなみに不況発生翌年は恐らく中学受験を今更STOP出来ず、その翌々年以降、右肩下がりになっています。
そして、景気回復と同時に右肩上がりで浮上しているようです。

以下が実際の数値です。
年数 | 卒業生数 | 総募集定員数 | 中学受験者総数 | 中学受験率 |
1986 | 517,000 | 29,288 | 44,000 | 8.50% |
1987 | 513,000 | 30,026 | 41,000 | 8% |
1988 | 485,000 | 30,359 | 42,000 | 8.70% |
1989 | 448,000 | 30,988 | 44,000 | 9.80% |
1990 | 424,000 | 31,793 | 48,000 | 11.30% |
1991 | 398,000 | 33,763 | 51,000 | 12.80% |
1992 | 386,000 | 35,517 | 49,000 | 12.70% |
1993 | 359,333 | 37,519 | 48,000 | 13.40% |
1994 | 356,235 | 38,156 | 47,500 | 13.30% |
1995 | 352,644 | 39,096 | 47,000 | 13.30% |
1996 | 348,001 | 39,382 | 45,500 | 13.10% |
1997 | 338,371 | 39,295 | 44,000 | 13% |
1998 | 325,355 | 39,381 | 41,800 | 12.80% |
1999 | 312,931 | 39,526 | 39,600 | 12.70% |
2000 | 308,363 | 39,079 | 40,100 | 13% |
2001 | 305,742 | 39,109 | 41,800 | 13.70% |
2002 | 290,360 | 39,182 | 44,450 | 15.20% |
2003 | 288,047 | 39,789 | 47,000 | 16.20% |
2004 | 293,219 | 40,419 | 53,000 | 18% |
2005 | 290,241 | 40,884 | 58,000 | 18.90% |
2006 | 293,775 | 42,003 | 61,000 | 20.60% |
2007 | 307,011 | 42,384 | 64,200 | 21.20% |
2008 | 295,792 | 43,929 | 61,500 | 20.30% |
2009 | 303,284 | 42,834 | 64,200 | 21.20% |
2010 | 303,493 | 43,929 | 61,500 | 20.30% |
2011 | 306,747 | 45,754 | 60,400 | 19.70% |
2012 | 305,329 | 45,981 | 59,400 | 19.50% |
2013 | 305,185 | 46,485 | 57,600 | 18.90% |
2014 | 303,594 | 46,346 | 57,700 | 19% |
2015 | 300,391 | 46,032 | 55,600 | 18.50% |
2016 | 297,634 | 45,654 | 56,400 | 18.90% |
2017 | 291,961 | 45,222 | 57,000 | 19.50% |
2018 | 284,428 | 44,614 | 57,300 | 20.10% |
2019 | 294,199 | 44,766 | 59,500 | 20.20% |
2020 | 297,280 | 45,064 | 60,000 | 20.20% |
この事実をベースに考えると残念ながら我が家の娘が中学受験をする2021年は、コロナ感染の影響を受けず、恐らく先のグラフと同様、一番受験総数が上がる過酷な年(ここ最近だと難化のピーク)になり、その年を境に徐々に下がって行くと予測します。
つまり、現在、低学年のお子さんの場合、良い意味での影響を結果的に享受される可能性が高いと予測します。
[関連記事]
戦略82)中学受験を通じて気づくこと 〜学費編〜
戦略84)中学受験を通じて気づくこと 〜高倍率/難化編〜
中学受験の受験科目は3種類あるが、科目の点数配分/特長を知っておこう!
中学受験は、4科目、2科目、1科目(算数選抜)という形で分かれます。
4科目だと1科目失敗してもリカバリーが出来ますが2科目や1科目なると凡ミスをした瞬間、ドボンということで不合格(通称、落ち確)になる可能性高いです。
よって、バランスよく入試においては結果を残すことがベストではあります。
一方で、以下のグラフを見てみて下さい。これは鉄緑会指定の中学の各科目の配点が載っています。
傾向としては基本的に多くの学校が国語と算数の配分が大きいのです。

学校 | 科目別配分 | |||
国語 | 算数 | 理科 | 社会 | |
聖光学院 | 150 | 150 | 100 | 100 |
駒場東邦 | 120 | 120 | 80 | 80 |
海城 | 120 | 120 | 80 | 80 |
女子学院 | 100 | 100 | 100 | 100 |
桜蔭 | 100 | 100 | 60 | 60 |
武蔵 | 100 | 100 | 60 | 60 |
雙葉 | 100 | 100 | 50 | 50 |
豊島岡 | 100 | 100 | 50 | 50 |
渋幕 | 100 | 100 | 75 | 75 |
開成 | 85 | 85 | 70 | 70 |
栄光学園 | 70 | 70 | 50 | 50 |
麻布 | 60 | 60 | 40 | 40 |
加えて、上記の学校のうち、入試において各科目の受験者平均点と合格者平均点を公表している中学があるのですがその平均の差について図示すると以下の通りとなります。(表の方では10点差がついた点数に赤のアンダーラインをつけています。)

各科目の受験者平均点と合格者平均点の差 | ||||
学校名 | 国語 | 算数 | 理科 | 社会 |
開成 | 9.2 | 10.9 | 7.9 | 4.3 |
駒場東邦 | 6.1 | 10 | 4.2 | 4.3 |
海城 | 8.9 | 15.1 | 5.6 | 6.8 |
豊島岡 | 7.2 | 12.4 | 3.7 | 4.4 |
渋幕 | 7.2 | 16.3 | 8.2 | 4 |
栄光学園 | 5.4 | 9.8 | 4.8 | 3.5 |
聖光学院 | 14.1 | 23 | 8.9 | 7.3 |
ポイントは、特に算数という科目で他の科目よりも大きな差(10点以上)として開くということです。
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勉強面での重視すべき科目は算数と国語
先に述べた事柄でも分かる通り、算数は必ずキーサクセスファクターになるので計算力や論理力という観点で幼い頃から学ぶことが非常に重要です。
またそれを下支えするのが、国語です。
文章や読解力がない子供はそもそも算数が解けません。
また社会や理科においても問題文の意味をきちんと理解するという意味では国語が基礎力としてないと芋づる式に点数が伸びません。
よって、低学年では国語に関わるお勉強を行いつつ、バランスよく算数も底上げて行くことが最も重要だと考えます。
データから分析して見ると低学年の方々はコロナウィルスによる日本経済への影響で中学受験者が2021年をピークに右肩下がりになる可能性があること、そして、中学受験の各学校の配点や実際の入試結果を分析すると、国語と算数をきちんととらえることが如何に重要かを理解されたと思います。
ぜひ、いろんな本を読み、通信教材、もしくは問題集・ドリルを活用し、勉強しましょう。
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自宅での事前学習の強化に向けて
最後に本記事とは直接関係ない宣伝となりますが、幼児(年少・年中・年長)、小学校の低学年の方向けの話です。
本来であればこちらに記載の通り、我が家では公文を実施していたのでそれを押したいのですが
コロナ禍の昨今、密を避けて自宅学習が非常に重要になります。
一方で我が家の子供達の同世代で勉強の出来る塾友にて結構な確率で事前学習で活用していた通信教育がありました。
それがZ会 幼児コース 、及びZ会 小学生向け講座です。
中学受験を目指している塾通い前の幼児、及び、小学校低学年のご家庭に対して、
コロナ禍の昨今、密を避けて自宅学習可能なZ会 幼児コース 、及びZ会 小学生向け講座をお勧めさせて頂きます。
ちなみに中学受験を目指す際、何か事前学習をさせておくことはより上位の学校に行きたい場合、必要な事柄だと思います。
事前学習においてはこの記事にて塾の上位者の利用していた学習教材・方法を載せてますが
その中でもZ会 幼児コース 、及びZ会 小学生向け講座は押せます。
資料請求に関しては当然ながら完全無償ですので一度、 資料請求の上、検討して頂くことをご提案します。



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