日能研生の悲喜交々 〜神々の墜落編〜

塾について

前回、日能研生の成り上がり編を記事にし、なんとなく日能研の特長が理解できたかと思います。

今回は、上記とは別に日能研の高偏差値帯の子達がどうなったたのか、私の周りの子で特に男子をテーマに記載します。

偏差値70の神々

日能研に通っている子で日能研の偏差値60を平均的に超え出すと小学校5年から近郊の日能研でそのレンジ帯向けの特別授業を別日(土日等)に受講することが出来ます

スカラーシップではない子供は有償となります。

我が家の息子の世代にも日能研の偏差値で70付近の神々がいました。
(日能研の偏差値70付近とは、日能研の偏差値66以上と定義します。)

もちろん、今でも我が娘世代でもその神々は君臨しております。

日能研はクラス分けとは別にテストごとに席順が変わります。優秀な子は1列目の席に座ります

そして成績順に2列目、3列目と席が後ろになります。

つまり、誰が見ても席をみるだけで誰が優秀か分かる仕組みにはなっています。

日能研の偏差値70の神々について、息子、娘の状況やその子の保護者もママ友だったりしますので話を聞いていると共通点があります。

日能研の特に「育成テスト」と呼ばれる2週間に1回行う、サピックスでいうところのデイリーチェックの2週間纏め版について

  • 「共通」は、基本的なベースの問題であり、まずミスをしないし、確実に点を取る。
  • 「応用」は、私のみる限り、サピックスでいう★1つの問題が主。
    最後の方に★2つの問題というレベル感ですがそこもきちんと点を取る。

基礎が大事なのは変わらないので全然ありですが私も当時も今も思っていることとして日能研の偏差値70はその子達向けにもっと難度の高い問題を用意しないときちんとした入試を意識できる偏差値にならない・・・と思います。

これが後述する結果に繋がってくるとは思います。

日能研の偏差値が40〜60の子達は非常に良い塾だと私は思います。

非常に丁寧に繰り返し、基礎固めする感じなので、ベースがきれいに固まっていくように思います。
それにその偏差値帯の中学は基礎固めして、そこをきちんと押さえることが合格出来る近道であるため

一方で日能研の偏差値70の子は、本当に自頭が良い戦闘能力がそもそも高い子復習をきちんとこなしたことによって単純に偏差が上がっている子の2パターンあるように感じます。

私がこのサイトを作るキッカケになった日能研でいうと偏差値60以上(サピックスでいうと偏差値50以上)の学校群の特長として超難関校の入試内容についてほとんどが難度が高く、基礎問題はそもそも出ません

日能研の偏差値70近辺だとするとサピックス・オープンを受けてポジショニングを確認しないとこの日能研の偏差値のみで検討進めると非常に危険だな、というのが個人的な見解です。

 

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追い抜かれたことがない弱さ

日能研の偏差値70近辺の子達は校舎内でいうと席順が1列目でほぼ固定で大きく抜かれることがないです。
(絶対的エースが常に1列目を確保している印象です。これは息子・娘の世代をみて思うことですが。)

サピックスだと周りがより優秀な子が多く、α1の子でも小4〜小6通じて継続して所属している子は相当稀です。

ほとんどがα2以下のクラスを経験し、苦渋を舐めます。

日能研の場合、各校舎に偏差値70付近の子は多くおらず、しのぎを削るような展開がなく、淡々と進めていくような印象です。

自制してこのままじゃ行きたい中学に合格できないと危機感を思う、もしくは確実に合格するために勉強をさらに加速させられるかどうかが入試のキーになると思います。

周りの子を見渡して、自分がトップ層であると甘んじているとそもそも日能研の特性上、1クラスの偏差値幅が広いのであまり入試において意味を為さないため、危険です。

入試結果

我が家の周りの日能研の神々は結論としては、多数派が大苦戦でした。

基本的にいわゆる首都圏偏差値70以上の学校に歯が立たない。。

結果、安全校の難関中学(日能研の偏差値でいう60未満)に行く子達が多かったです。

私はランニングが趣味でフルマラソンに出たりもするのですが、中学受験ってマラソンに似てるな、なんて思ったりもします。

小4、小5は、フルマラソンでいう序盤(30km地点)で、小6は、30km超えをした後の残り12kmの勝負に近いように思います。

残り12kmが近いようでゴールが遠く、足もガクンと重たくなるし、残り僅かなはずが、もうしんどくてどうしようもなく気が遠くなる、メンタルが特に重要になってきます。

ここまでに抜かれた経験を持っていて、その背中を追うものは強くて、なにくそと最後まで諦めず、粘り強く足を止めずにゴールを目指して頑張る。

ずっと先頭だった人は、逆に追う背中がないので、本当に自分との戦いになってしまい、もうこの辺でいいや、と思った瞬間、足が止まり、ゴールには向かうものの歩き始めます。

マラソンもそうですが、前半30kmよりも残り12kmがマジで重要です、ここで休むと戦意喪失でもう走れなくなります。

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サピックスと日能研の圧倒的な違いとして何度も言いますが、同一クラス内の偏差値の幅が広いので日能研の校舎で最上位クラスの中でも席順が上の子は良くも悪くも心の緩みが出てしまうのかもしれません。

また、プレッシャーがそうはいえ、サピックスよりも少ないと思います

サピックスの夏期講習において特に小6は2日か4日に1度のペースで上位2名、下位2名が数字オンリーで全クラスで昇降します。

サピックスは上位のαクラスであっても条件一緒で普通に点数が悪いとクラス落ちします。

日能研は3ヶ月の状況をみて、且つ点数のみでなく定性的な授業態度等も加味してクラス昇降するので、まずもってプレッシャーが違います。

日能研でハイプレッシャーに陥った時の入試における土俵際の勝負で負けやすいというのは環境の違いによる影響は往往にしてあるかもしれません
(サピックスのオペレーションに耐えきれない人も多いはずなのであくまで比較した場合としてですが。
ちなみに繰り上げ合格実績をみるとぎりぎり不合格の領域に日能研が少なく、サピックスが多いので、サピックスの執念勝ちなのかもしれません。)

 

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日能研の神々からの教訓

日能研の偏差値70について、先ほど冒頭に2パターンのタイプがいると言いましたが、頭が良い子は自頭が良いのでどの問題も解けるし、標準の努力と思うレベルが高いのでやはり結果はきちんと出ます

我が家の息子が通っている超難関中学は元・サピックス生が大半を占めます、50%以上の多数派なのですが、息子の話を聞いていると元・日能研生の場合、逆にサピックス生の子を凌駕し、抜群に出来るそうです。

中1の最初の中間試験でもかなり上位をGetしているようで、サピックスだ日能研だは関係ない次元で自頭が良いのでしょう。

教訓として、日能研で偏差値70以上の方で、復習をきちんと実施して基礎問題を得意とする子はどこまで応用の問題に耐えきれるのか、サピックス・オープンを受けてみたほうが良いです。

基礎やちょっとした応用に得意な子は、難関中学(日能研の偏差値でいう60弱)には合格出来ます。

私の肌感覚も特に男子の場合、基礎問題と若干難しい応用問題を落とさなければ、合格可能で優良な私立中学はたくさんあります。

一方で、日能研の偏差値60より上のランクの私立中学について、雲の上の戦いと位置付けるなら、天界の試験内容は、神々の戦いになるのでそもそも基礎問題はほぼ皆無で難度の高い応用問題をきちんと数多く正確に回答や記述できるかかが問われます

学校によっては、とにかく解く問題が多く、ずば抜けた処理能力を問われるような形式のところもあります。

よって、日能研で偏差値70近辺の場合、サピックス・オープンを複数回受けてみるとともに小6の夏以降でどちらのパターンなのか見定めは必要と思います

特に過去問題をやり始めると、割と見えてくると思います。

もし、そこで、うーん、と思うなら、日能研の偏差値70近辺で納得出来ない受験結果になるのは悔しいと思うのでピンポイントに期間限定で家庭教師を雇うは1つありかと思います。

 

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