サピックスの活用術 〜指導編〜

塾について

ここでは主にサピックスの指導において、感じた事柄と、それを踏まえて、こうした方が良いと思う事柄をテーマに記載します。

なお、時期としては小6の夏、秋を想定し、記載します。

小6の夏について

小6の夏は、土特、サピックスオープン第二回テスト、組み分けテストもやりこなし終わった後でここから夏期講習でサバイバルゲームのように、のし上がったり、維持したり、はたまた転落したり、と死闘が始まります。

なお、この時点で定めるべき学校が見えてきます

学校別サピックスオープンでは、Aタイプ、Bタイプでそれぞれ偏差値も算出され、それに相当する学校もわかっていると思いますし、合格力判定も出ていると思います。

よって、ここから狙いを定める学校に立ち向かうかどうかの最終判断ポイントに近づいている状況といえます。

ここからはとにかく、クラスを落ちたくないという強い気持ちが重要になってきます。

ちなみに「有名中学入試問題集(略して有名中)」と呼ばれる、超難関中学/難関中学群でサピックスが厳選した過去問題の冊子を頂き、徐々にやり始める頃だと思います。

この冊子について、電話帳ぐらい厚くて、コレで勉強を都度やるのはほぼ不可能です。

ものによって、コピーして何回か実施することになるので、Kinko’s(キンコーズ)に持って行って裁断と2つ穴開けの依頼をして、キングジムファイルに閉じて管理することをオススメします。
(Kinko’sは恐らくサラリーマンなら誰もが知っているかと思います。我が家は土曜に車で「有名中」を持っていきました。30分くらい待つと出来上がりになります。)

確か1,500円前後だったと思います。

 

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小6の秋・第一志望校について

行きたい学校に関して、一見すると、偏差値とは別にとにかく行きたい学校ということで進めている方も多くいると思います。

一方で、この小6の秋の時点で第一志望校の合格判定が20%以下で、かつ、偏差値が10以上の差がある場合、宝くじを当てるくらい厳しいと思います。

男の子とかはサピックス内でどんなクラスであれ、割と成績を見せ合うようなことをしており、というかうちの子の周りだとそんな感じでしたので、周りの子がどんな成績だったのかも知ってたりします。

結果的にその子達の第一志望校と持ち偏差値が10以上異なる子で合格した子はサピックスにおいて、私自身、あまり聞いたことがありません
(残念ですが、どちらかというと合格力判定60〜80%出ていて、持ち偏差値が届いていても不合格となるケースはよく聞きました。体調やメンタルなど当日のコンディションに影響しての結果だと思います。)

2019年3月号 2019年 首都圏中学入試の概況に記載の通り、中学受験人口はリーマンショックの影響でじりじり下がっていたのですが、徐々に回復し、2019年時点でかなり受験人口が増加しています。
また来年2020年は2019年以上に増加が見込まれています。

中学受験の現実を見据えて、第一志望校はそのままでいくべきかどうか、見定めが必要です。

小6の秋にSS特訓が始まりますが、ここがS塾の真骨頂であり、土特は単純に偏差値でぶつ切りにされていますが、SS特訓は希望者を連ねて、更にクラス分けをしています。

そして、過去ノウハウをもとに予想問題を集中的にこなしていきます。
出来れば、合格力判定30%以上の学校をSS特訓でコース選択できると最も有意義だと思います。

SS特訓や土特は、出来ればちょい上当たりの学校が本当にベスト

マンスリーで所属している塾友でクラスが近い子が選択しているコースを見て、若干、レベル高めのコースで自分の希望するSS特訓を選択出来ると非常に良いと思います。

というのも下のコースというと語弊がありますが、年明けの1月には、実は開成コースの子が駒場東邦・海城コースにスイッチして、合格したり、聖光学院コースの子が、浅野等の冠のついた複数名校コースを取らずとも、浅野中学に大量に合格していたりします

上位のコースだと本当にそのコースで合格出来るのは選択するコースにも寄りますが、選択しているコース全体の30〜40%の印象で冠は付いてるけど複数名のコースを下位コースと表現するならば、そのコースからは冠でかざしている学校になかなか合格してない実態がありました。。

2月の受験後に非常に怒っている保護者の方もいました。

SS特訓における各コースの昨年度の実績はきちんとサピックスの各校舎で異なるので聞いておいた方が良いです。

その上でコース選択をすることが重要です。

 

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第一志望校決定に当たっての注意事項

以下は、無理に偏差値を押し上げようとし過ぎているパターンについて記載します

例えば、サピックスの偏差値45くらいのお子さんで、どのコースも選べるので、仮に開成コースを選んだ場合、おそらく一番下のクラスに入ります

開成コースはやはり開成に特化した問題を実施するので正直、何の意味もありません、無謀すぎるし、基礎定着もしない、内容が難しすぎるような状況になります

だけども、親としてどうしても狙いたい、もしくは別の学校を目指しているけれど、ギリギリまで開成コースで知識を高めたい、という親が結構います。

私の周りにもそういう子が一定数いて、
大概、親のエゴですよ。。。
(小学校低学年から塾に通っている親に多いパターンです。)

最終的に上位コースの中で一番下のクラスは、私の通ってた校舎では12月に取り壊し(解体)になり、その子達は、別コースに振り分けられましたし、そういう子は第二希望校も対策できてないので、滑り止まらず、安全校でなんとか引っかかるという感じでした

想像してみてください、基礎が出来てないのに応用問題ばかりやることは意義があるのでしょうか?

もっと基礎をきちんと固めていれば、持ち偏差より3〜5くらい上の偏差値帯だったら、いけた可能性があったのに親が可能性潰してるんですよね。高すぎる理想をこどもに押し付けたことによって。

サピックスの先生は、こっちの学校のほうが良い等の進言をしてくれますが基本的に親の希望を通すのでサピックスの先生の耳を聞くということは非常に重要だと思っています。これが出来ていない親が非常に多いようにみえます。

というのもうちの息子の中学は、サピックスの先生が夏前に最初打診があり、うちは家が遠かったのと偏差値上、多少、頑張れば射程内ではあったものの対策がし難い学校で難易度が高かったため、若干、引き気味でしたが、進言を受け、学校見学し、良いな、と思って、そのSS特訓をとりました。

結果的に合格した際に「先生があのとき進言してくれなかったら、うちはあの学校を受験もしていないし。その学校向けのSS特訓を受講していなかったと思う」旨、伝えた際、「いや、我々は進言しただけでそれを受け入れて頂けた保護者の勝利です。進言したとしてもそれに納得して受け入れてくださらない保護者の方も多いので。」と言ってました。

エゴではなく、子供にとってより良い最適な選択肢はどこなのか、今一度、小6の夏までに考えた方が良いです。

夏以降はSS特訓も開始され、完全に振り切る構えになることから方向修正がし難くなりますので。

 

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小6の秋・サピックスの面談/指導について

サピックスの先生は、その先生のキャリアにもよるのですが、小6を担当する先生は聞いてる感じ少なくともそれなりにキャリアを積んでいます

うちの近所のお子さんが日能研でそこの先生が我が家の息子のサピックスの校舎に転職されて、指導していたことも後からわかり、先生もサピックスに流れてくるのかあ、と驚いたりもしました。

先生としては、当然ながら、生徒を数多く受からせたいと思っていますが、無謀なことはそんなに言ってこない印象です。

各ご家庭での中学受験における戦略や戦術はあると思いますが、出来る限り、塾の先生の考えも伺いながら、最良となる選択肢をきちんと選ぶことが大事だと思います。

塾の先生の押しと持ち偏差を考慮して、チャレンジすべきはチャレンジを、堅く行く場合は着実に着地できるような学校別特訓の選択と入試すべき学校決めが重要と思います。

ただ、先生によって「保守/正統派」と「武闘/論理派」と2系統いて、サピックスの保護者で中学受験後に聞いた話も加味するとなかなか賛否両論な部分も出てきます。

以下に説明していきます。

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中堅層向けの面談/指導について

先生タイプ特長情報ソース

保守/正統派
(1)滑り止め校、チャレンジ校、相応校を必ず2/1〜3の間に振り分ける。
(2)わざと2/1を手堅い滑り止め校を選択し、合格をつかませる。
(3)尻上がりで2/2,3,4,5と偏差値を上げてチャレンジを仕掛ける。
(4)サピックスの偏差値が低めの生徒でこれを誘導するケースが多い。
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保守/正統派
保守/正統派

確実に前半で押さえて、合格を取りつつ、後半にチャレンジをして行きましょう。最初に合格が取れないと、メンタル面で厳しくなって行きます。もし、前半で落とした場合も考慮し、2/2、3校は直前でも出願可能な安全校を確認しておきましょう

なお、これを聞いた親は一律、なかなか納得していませんでした

というのも2/1に大概、本命の学校があり、また複数回受験が出来る学校でも前半の日取りのほうが偏差値・倍率ともに低いので、そこで勝負したいというのが親心

結局のところ、2/1にチャレンジで、2/2、3で安全校というハイブリッドなやり方を取っている保護者が多かったようですが、ほぼみなさんというか私の周りの塾友の方々は2/1は撃沈でした。。

なので、親心とは別でこのやり方はある意味、正しいのかも、なんて振り返って思ってしまいます

 

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上位層向けの面談/指導について

先生タイプ特長情報ソース

武闘/論理派
(1)相応校で2/1〜3を勝負する。
(2)2/4、5で安全校(滑り止め校)をセットする。
(3)不安な場合、2/1〜3のいずれかの午後で安全校をセットする。
(4)サピックスの偏差値が高めの生徒でこれを誘導するケースが多い。
・我が家の情報
・サピックスの塾友の
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武闘/論理派
武闘/論理派

相応校は、過去の合格判定で50%以上と定義した際に2/1〜3までに全敗する確率は1/2×1/2×1/2=1/8ですので12.5%です。逆に考えると、87.5%の確率でどこかの学校には合格します
2/1〜3はベストを尽くして、最悪の場合を想定し、2/4〜5及び2/1〜3の午後で滑り止め校を受けましょう

うちの場合、この方法の提案をサピックスの担当の先生から頂き、いろいろ議論した上で本人も納得の上でこのオーダで勝負しました。

我が家では、2/1校をSS特訓で常時対策していた学校で2/2校は土特で常時対策していた学校です。学校別オープン及び合格力判定オープンで両校合わせて考えると合格判定がちょうど50%くらいでした。相応校とはいえ、難度が高い学校群だったので、かなりきわどい勝負とは思っていました。

結果的には、2/1校に合格し、2/2、2/3は不合格ということでどの学校も素晴らしいと思っていて、その1角をきちんと押さえられたことが良かったと考えています。

我が家としては、実は2/1について、安全校を選択するかどうか非常に迷っていたので、アノ判断は、今となっては運命を分けるものでした。。

ここは賛否が別れる部分だとは思いますが、戦略的に進めることの重要性を肌で体感をし、息子も大いに喜んだので結果オーライと思っています。
(但し、実力値もほぼ一緒の塾友でともに全てコースが一緒だった子も同じ受け方で3連敗し、2/4で押さえたようで、本当にココはどうなるか、読めません。。)

納得できる志望校と受験日程の組み方、それに至る準備は非常に重要と思います。

 

メイン塾の補助的な位置付けで総復習/補強の為に

最後に本記事とは直接関係ない宣伝となりますが、現在、中学受験真っ只中の方向けの話です。

日々、塾の勉強をしていく中で不明点があったり、弱い分野というものがあると思います。

先生にも聞けない照れ屋な子供もたくさんいます

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